和歌山県すさみ町に位置する「すさみ町立エビとカニの水族館」は、エビやカニを中心に展示している珍しい水族館です。
道の駅すさみと同じ敷地内にあり、廃校となった小学校の体育館を利用して作られています。
一般的な水族館では大きな魚やイルカ、サメなどが注目されがちですが、ここではエビとカニといった甲殻類が主役となっており、彼らの生態を詳しく知ることができます。
和歌山県すさみ町の特異な水族館としての概要
すさみ町のある和歌山県南部(紀南)には豊かな海が広がり、多種多様な海洋生物が生息しています。
海水浴や釣り、ダイビングなどのレジャーが楽しめるスポットとしても有名です。
そんな地域の特性を活かし、「エビとカニ」という他の水族館では主役になることが少ない生物にフォーカスしている点がこの水族館の特徴です。
エビとカニが主役の水族館が誕生した背景とコンセプト
この水族館がエビとカニに特化している理由には、すさみ町の豊かな海洋資源と地元の文化的背景が関わっています。
すさみ町は「枯木灘」という水産資源に恵まれたリアス式海岸に面しており、古くから水産業が栄えた、海と密接な関わりを持つ町です。
特にここで取れる伊勢エビが見事で、初代館長はこれをアピールしたいという思いもあり、エビやカニといった甲殻類に特化した水族館にしたとのことです。
観光客に対しても「普段あまり注目されない生物の魅力を伝えたい」という思いから、あえてエビとカニをメインに据えた展示を行っています。
館長のこだわりとユニークな運営方針
エビとカニの水族館には、館長の深いこだわりが詰まっています。館長は、生物に対する愛情と知識が豊富であり、来館者に対して生態や特徴を丁寧に説明してくれます。
特に子どもたちに対しては、生物について興味を持ってもらうための工夫を凝らしており、さまざまな学びの場を提供しています。
また、館長自らが「エビ・カニマスター」としての役割を果たし、親しみやすい雰囲気を作り出している点もこの水族館の魅力の一つです。
エビとカニの水族館の展示内容と見どころ
エビとカニの水族館では、エビやカニといった甲殻類をはじめ、ウミガメなどのさまざまな生物が展示されています。特に生態展示に力を入れており、普段は見ることが難しい生物の生態を間近で観察することができます。
エビ・カニの多彩な展示とユニークな生態解説
エビとカニの展示は、水族館の中心的な見どころです。さまざまな種類のエビやカニが展示されており、それぞれの特徴や生態について詳しく解説されています。
例えば、ヤドカリやタラバガニなど、異なる習性を持つ種類が一堂に会しており、それぞれの甲殻類のユニークな生態を観察できます。
また、館内には展示物の説明だけでなく、触れることができる体験コーナーも設けられており、来館者が実際にエビやカニに触れて学べる体験が人気を集めています。
大きな水槽にタカアシガニが目に入ります。このタカアシガニも近海で漁師さんが取った”大きすぎるもの”をもらうんだとか。大きいと味が悪いらしいです。
タカアシガニやグソクムシなんかに触れることもできますよ。
人気の「ウミガメ展示」とその魅力
エビとカニの水族館では、エビやカニ以外にも「ウミガメ」が展示されています。
ウミガメの展示エリアでは、間近で泳ぐ姿やエサをあげることもできます。甲殻類以外の海洋生物に興味がある人にも楽しんでもらえる工夫がされています。
それ以外にもある魅力的な生き物
この他にも名物の展示といえば巨大なウツボ。ウツボの中にいるウツボなど、ユニークでクスッと笑えるものもあります。
フンボルトペンギンもかわいい姿を見せてくれます。
決して大きな水族館ではありませんが、それだけに魅力の詰まった展示に目が離せません!
所要時間は1〜2時間
エビとカニの水族館は小学校の体育館だったこともあり、こじんまりとした施設です。
なので、1時間もあればさっと、2時間だとじっくり楽しむのには十分な時間です。
エビとカニの水族館へのアクセスと基本情報
すさみ町立エビとカニの水族館は、和歌山県のほぼ南端に位置し、車がないとアクセスが少し難しい場所にあります。
ただ、串本や勝浦と言ったところが目的地の場合は中継地点にちょうどいいところです。
アクセス方法と駐車場案内(車・電車での行き方)
車で訪れる場合は、紀勢自動車道の「すさみ南IC」を利用すると便利です。すさみ南ICを出て右(南方向)に進み、突き当たり、国道42号線との交差点のところにあります。
水族館には道の駅すさみとの共用駐車場があり、車での訪問者にも優しい設計になっています。
電車で訪れる場合、最寄り駅はJR紀勢本線の「江住(えすみ)駅」です。江住駅からは徒歩で約10分のところにあります。
ただし江住駅には上りと下りが1日各8本しか停まりませんので、正直言って不便です。
- 車でのアクセス:紀勢自動車道「すさみ南IC」より約2分(1.3km)
- 電車でのアクセス:JR紀勢線「江住駅」から徒歩約10分(700m)
営業時間・入館料金や割引クーポンの入手方法
営業時間
9:00 ~ 17:00(最終入館は16:20)
年中無休
入館料
大人 | 小中学生 | 幼児 (3歳以上) | |
---|---|---|---|
一般料金 | 800円 | 500円 | 300円 |
すさみ町民 | 400円 | 250円 | 150円 |
障害者 | 400円 | 250円 | 150円 |
団体(15名以上) | 720円 | 450円 | 250円 |
年間パスポート | 2000円 | 1000円 | 500円 |
串本海中公園共通入場券 | 2200円 | 1200円 | ー |
3歳未満は無料です。
割引の併用はできません。
また、地元の観光協会や公式サイトで割引クーポンを配布していることもありますので、事前にチェックしておくとお得に入館できます。
ペット同伴の可否やバリアフリー対応について
エビとカニの水族館では、ペットの同伴は基本的に不可となっています。ただし、補助犬に関しては例外的に同伴可能です。
また、館内はバリアフリーに配慮した設計となっており、車椅子での入館も可能です。高齢者や体の不自由な方でも安心して訪れることができます。
エビとカニの水族館周辺の食事・ランチ情報
エビとカニの水族館には食事ができる施設はありませんが、隣接する「道の駅すさみ」で地元の特産品を使ったランチやお土産を楽しむことができます。
道の駅すさみには、地元の新鮮な食材を使った食事処があります。特に、海鮮料理やイノブタ料理が人気で、ここでしか味わえない地元の味を堪能できます。
お土産コーナーでは、エビやカニに関連した商品も販売や、漁港直送の新鮮な海産物も購入できます。
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