和歌山県の南部に位置する白浜町は、美しい海と温泉、豊かな自然に囲まれた観光地として全国的に知られています。
その白浜町の中でも、穴場ながら人気スポットとして注目を集めているのが「京都大学白浜水族館」です。
派手なアトラクションや演出はないものの、白浜の海に生息する生物やサンゴの生態を学術的な視点から深く学べる水族館。リーズナブルな料金設定と落ち着いた雰囲気も魅力で、とくにお子様がいる家族連れにおすすめです。
京都大学白浜水族館とは?その魅力
白浜水族館を訪れる前に、アクセス方法や営業時間、入館料、駐車場情報など、訪問前に知っておくべきポイントを詳しく解説します。
京都大学白浜水族館のアクセス
正式名称 | 京都大学白浜水族館 |
住所 | 和歌山県西牟婁郡白浜町459 |
電話番号 | 0739-42-3515 |
HP | https://www.seto.kyoto-u.ac.jp/shirahama_aqua/ |
X (Twitter) | https://x.com/shirahama_aqua/ |
京都大学白浜水族館観光エリアとして有名な「白良浜」や「円月島」のすぐ近くに位置しており、海辺の散策とあわせて立ち寄るには絶好のロケーションです。
- 電車・バス
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JRきのくに線の「白浜駅」で下車後、明光バスに乗車。「臨海」バス停で下車すれば、徒歩1分ほどで水族館に到着します。白浜駅からの所要時間はバスで15分ほどです。
- 車
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紀勢自動車道「南紀白浜IC」から国道42号線経由で約15分
駐車場は水族館の前にあり、台数は限られているものの、平日であれば比較的空いています。週末や連休などの繁忙期は混雑するため、早めの到着を心がけると安心です。
営業情報(開館時間・料金など)
白浜水族館の開館時間は以下の通りです。
- 午前9時~午後5時
(最終入館は午後4時30分まで) - 年中無休
- 大人(高校生以上):600円
- 小中学生:200円
- 幼児(未就学児):無料
また、団体(20名以上)の場合は一人当たり50円の割引があります。
他の水族館と何が違う?京都大学白浜水族館の特徴と魅力

白浜水族館の最大の特徴は、「ただの観光施設ではない」という点にあります。京都大学の研究施設であることから、学術的な展示や教育的要素が強く、一般的な水族館とは一線を画す独自性が際立っています。
魅力1|地元の自然に根ざした展示構成
他の多くの水族館が世界中の珍しい生き物を集めるのに対し、白浜水族館では白浜周辺の海で実際に見られる生物を中心に展示しています。
「地域の自然をそのまま伝える」という教育理念に基づくもので、自然とのつながりを強く意識させてくれます。
また、小規模な水族館にも関わらず、展示されている生物の種類が、100以上ある日本の水族館の中でもTOP10に入ります。
魅力2|「大学附属水族館」ならではの学術性
展示の説明パネルにも注目です。一般的な水族館にあるような「かわいい」「かっこいい」といった感覚的な紹介ではなく、学術的な分類や生態、地域との関わりなど、大学レベルの知見に基づいた丁寧な解説がされています。
また、施設の一部では研究活動も行われており、バックヤードには学生や研究者が出入りしている姿も見られます。
研究員が解説してくれるバックヤードツアーも定期的に開催され、「見るだけ」の観光にとどまらず、「考える」きっかけをくれるのが白浜水族館の真の魅力です。
魅力3|落ち着いた雰囲気でゆったり楽しめる
人気の大型水族館にありがちな「行列」「騒がしさ」はほとんどなく、館内は非常に落ち着いた雰囲気です。
そのため、子供連れはもちろん、大人の一人旅やカップルにもおすすめ。平日は特に静かで、じっくり展示を見たい人には最適な環境と言えるでしょう。
和歌山県立白浜水族館の見どころと展示内容
この水族館は、大学の附属施設として研究を目的としているため、地元の和歌山県白浜周辺に生息する無脊椎動物と魚類の展示に特化しているのが特徴です。
特に無脊椎動物は常時250種、年間で500種に及ぶ展示規模は日本有数とされています。

- 第1水槽室
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240トンの大水槽で、ロウニンアジ、ギンガメアジといった大型の回遊魚や、サメ類を飼育しています。
- 第2水槽室
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水族館の目玉である、約250種の無脊椎動物が分類群ごとに展示されています。ウニ、ヒトデ、ナマコ、エビ、カニ、タコ、イソギンチャク、サンゴなど、多岐にわたる生き物を見ることができます。
ウニを15種、ヒトデを10種など、同じ種類の生き物をまとめて展示しており、それぞれの違いを比較しながら観察できる工夫が凝らされています。
タカサゴやマルアジなどの群れを作る小型の魚も展示されています。
- 第3水槽室
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実験や研究の都合、季節によって展示内容が変わるエリアです。
蛍光色のオオカワリギンチャクなど、他の水族館ではあまり見られない珍しい生き物に出会えることがあります。
- 第4水槽室
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魚類を中心としたエリアで、生息環境ごとの展示と、分類群ごとの展示に分かれています。
- 生息環境ごと:干潟、岩礁、砂底などに生息する生き物が、それぞれの環境を再現した水槽で展示されています。干潟の展示では、潮の満ち引きを再現する仕掛けも見どころの一つです。
- 分類群ごと:同じ仲間の魚をまとめて展示し、近縁種との違いを比較することができます。
研究者や飼育係による解説ツアー、エサやり体験、企画展などのイベントも不定期に開催されています。
館内には、気になる生き物について調べられる読書コーナーや、拡大レンズを使って生物を観察できるコーナーもあります。
まとめ
和歌山県立白浜水族館は、ただの観光施設ではなく、「自然を学び、地域を知る」という観点から非常に価値の高いスポットです。サンゴ礁や磯の生物といった地元の海をそのまま切り取ったような展示は、見応えがあるだけでなく、来館者に深い学びと気づきを与えてくれます。
また、アクセスの良さやリーズナブルな入館料、周辺の豊富な観光資源との組み合わせのしやすさも、大きな魅力の一つです。
静かに、ゆったりと、そして本質的に海を知りたい。そんな方にはぴったりの水族館です。白浜を訪れる際は、ぜひこの白浜水族館を旅の一部に組み込んでみてください。きっと想像以上の感動と発見が待っているはずです。
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