和歌山県・本州最南端の町、串本町。ここに、一歩足を踏み入れた瞬間に言葉を失うほどの絶景があります。
それが、国指定の名勝・天然記念物でもある「橋杭岩(はしぐいいわ)」です。
約850メートルにわたって海の上に規則正しく並ぶ巨岩群。自然の造形美か、あるいは神業か……。今回は、この場所を120%楽しむための情報を網羅してお届けします。
橋杭岩の成り立ち:伝説と科学が交差する場所
橋杭岩には、訪れる前に知っておくと景色が違って見える「2つの顔」があります。
弘法大師と天邪鬼の「賭け」
その昔、弘法大師(空海)が天邪鬼と「一晩で島まで橋を架ける」という賭けをしました。
大師が驚くべき速さで岩を立てていくのを見て焦った天邪鬼は、鶏の鳴き真似をして夜が明けたと思わせ、作業を諦めさせました。

その時に残った「橋の杭」が、現在の姿だと言い伝えられています。
地質学が明かす「1500万年の神秘」
科学的な視点では、約1500万年前の火山活動が原因です。泥岩の層にマグマが貫入し、冷えて固まった「石英斑岩(せきえいはんがん)」という硬い岩の壁ができました。

長い年月をかけて周囲の柔らかい地層が波で削り取られ、硬い部分だけが「杭」のように残った、世界的に見ても貴重な岩脈なのです。
撮影・観光のベストタイミングは?
橋杭岩は、時間帯や潮の満ち引きによって全く異なる表情を見せます。
① 「日本の朝日百選」にも選ばれる日の出

写真愛好家にとっての聖地。岩の間から昇る太陽は、まさに神々しいの一言です。
空がオレンジから紫へと変わるマジックアワーは、どのレンズを通しても絵になります。
② 干潮時の「磯歩き」


潮が引くと、岩のすぐ根元まで歩いて行くことができます。間近で見上げる岩は、道の駅の展望台から見るよりもはるかに巨大で圧倒的です。
岩場の水たまり(タイドプール)には、小さなカニや魚などの生き物がいっぱい。お子様と一緒に「自然の観察会」を楽しむのにも最適です。
幻想的な夜の宴「ライトアップ」情報
毎年秋(例年10月下旬〜11月上旬頃)の数日間、橋杭岩は光に包まれます。
- 光の演出
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日替わりでカラーが変わることもあり、漆黒の太平洋に浮かび上がる色鮮やかな岩柱は、昼間とは180度違う幻想的な雰囲気。
- 撮影のコツ
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水面に反射する「リフレクション」を狙うのがおすすめ。風の少ない日なら、鏡のような美しい1枚が撮れます。
※開催時期は年によって変動するため、串本町観光協会の公式サイトで最新情報をチェックすることをお忘れなく。
「道の駅 くしもと橋杭岩」

ドライブの休憩スポットとしても超優秀なこの道の駅。駐車場やグルメ情報も押さえておきましょう。
| 駐車場 | 大型: 6台 普通車: 49台 身障者用: 2台 |
| 営業時間 | 9:00 – 18:00 (4月 – 9月) 9:00 – 17:00 (10月 – 3月) トイレは24時間利用可 |
| 定休日 | 年中無休 |
| 住所 | 串本町くじの川 1549-8 |
| TEL | 0735-62-5755 |

- アクセス
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紀勢自動車道「すさみ南IC」から国道42号を南下して約40分。海沿いの快走路なので、ドライブそのものが楽しめます。
橋杭岩の周辺のおすすめスポット
橋杭岩だけで帰るのはもったいない!車で数分〜15圏内に魅力的なスポットが点在しています。
潮岬(しおのみさき)
本州最南端の地。広大な芝生と、丸みを帯びた水平線が見える展望台が魅力。
樫野崎灯台(かしのざきとうだい)
日本最古の石造り回転式灯台。トルコとの友好の証である記念館も併設されています。
串本海中公園
家族連れに大人気。海中展望塔からは、テーブルサンゴの間を泳ぐカラフルな魚たちを観察できます。
まとめ:自然のエネルギーを感じる旅へ

橋杭岩は、ただ「岩が並んでいる」だけの場所ではありません。数千万年の地球の歴史と、人々の想像力が生んだ伝説が同居する、唯一無二のパワースポットです。
カメラを持って、大切な人を連れて、あるいは愛車を走らせて。和歌山が誇るこの絶景を、ぜひ肌で感じてみてください。

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